明後日はボツワナの国政選挙です

日本国では総選挙の結果が出ました。どの党も過半数を取れていない以上、混とんとした状況が続くのかなと思います。その流れで今回は、ボツワナ共和国の選挙の話をしてみます。

ボツワナの選挙は日本のそれとは異なる点が主に2つあります。

1つは、投票するために、「 選挙に対応する役所に行って、投票するための登録をしなければならない 」ところです(登録期間も定められている)。従って、期間中に登録できなければ(しなければ)選挙で一票を投じることは出来ません。日本では、既定年齢以上に達すると、何もしなくても投票所の案内などが住民票のある場所に郵送されてきますよね。わざわざ登録する事を考えると少々面倒ですが、この違いは、ボツワナでの郵便システムがあまり発達していないからだと推測しています。

もう1つの素晴らしい点は、投票日とその翌日の2日間、ボツワナは祝日です。つまり5年に1度は確実に祝日が2日増えることになります。もちろん投票のために長距離を移動する事が多々あるので、この祝日の前は大体午前中のみの仕事になります。今回は水・木が祝日になるので、金曜日に休暇を取れれば5連休になりますね。

さて、注目の国政選挙ですが、特に面白そうなことは起きないと考えています(つまり、政権交代はなし)。どの政党も過半数を取れないと言っているメディアもありますが、さすがにそれはないと思います。ただ、現在の与党BDPと野党との議席数の差は現状より縮まると思っています。

2019年からの5年間で、政権与党が国民に対して実施してきた事で、印象に残ったものはあまりないです。COVID-19のロックダウンは良かったですがその後はさっぱりで、大統領は海外旅行(各国首脳との会談とか国連会議への出席とか)ばかり行っていましたし、10年に1度のデビアスとの契約更新でもこれまでの関係を壊すかのような発言をしました。その一方で、自分たち議員の給料「 は 」ちゃっかり上げていました。そういえば、インフォーマルセクター(ここからの税収はほぼ見込めない)向けにお金をばらまいていましたね。
現在はというと、ダイヤモンド価格の低迷で収入が減って国庫にお金がほとんど残っていない、とされているだけでなく、EVをボツワナで作れば雇用が生まれるとか発言している始末。大統領は以前、EVはボツワナに適しない、という趣旨の発言をしていたのですが、一体どうなっているのでしょうか。

ちなみに、私がボツワナ人であれば、大統領にひと言、
「 この5年間(副大統領時代を含めたら10年)、どれだけの企業を誘致できましたか? 」と問いかけたいです。

ボツワナという国の位置を考えると、企業を誘致すること自体、とても大変なのはよく分かっているつもりです。南部アフリカの大国、南アフリカと隣接していて、既に企業の拠点が南アにあって、人口の少ないボツワナにわざわざ本社機能を移すことはしないですよね。まあ、前大統領の時に、デビアスがボツワナに本社を移動しましたが。

というわけで、明後日に実施するボツワナの総選挙について書いてみました。前回のブログでお話ししたポテチでも食べながら、成り行きを見守ろうと思います。