南部アフリカへの日本の貢献(1)

アフリカ南部のニュースを見ていると、日本の隣にある国(とその人々)の話が良く出てきます。その分、ある国の人たちに間違えられるのは頻繁にあります。
だからといって、アフリカでの存在感を出すためにもっと日本も他国に援助してほしい、お金を出してほしいと言うつもりは全くないです。それよりは日本国内をしっかりしてほしいです。

前置きが長めでしたが、今回は、日本も南部アフリカ諸国に少し貢献していますよ、というお話です。

・国連世界食糧計画(WFP)を通じて、日本がザンビアに約3億円の支援を発表
・この支援金はザンビア国内の大体8400世帯に行き届くことになる
(英文を意訳)

Japan gives Zambia $2m aid towards drought response
https://diggers.news/local/2024/08/16/japan-gives-zambia-2m-aid-towards-drought-response/

ザンビアはエルニーニョ現象に伴う干ばつによって、電気の供給が大変な事になっていますが、同時に食料の確保が1つの重要な問題になっています。そしてそれに対する緊急資金援助、という事で、日本政府が間接的支援をしました。どこかの役人が自分のポケットに、という嫌な予感がしないわけではありません。そう考えてしまうと、車で定期的に村へ訪れて、直接食料を渡したほうがいいんじゃないかな、って思ってしまいます。非効率なのは十分承知していますが。

・レソト政府が、WFPを通じて日本から2500万マロチ(日本円で約2億円)を受領した、と発表
・この資金で、小学校入学前の子供たち5万人が栄養のある食事をとれる

Japan boosts school feeding programme
https://www.thereporter.co.ls/2024/08/17/japan-boosts-school-feeding-programme/

レソトは来年の3月まで国として食糧危機の状態が続くと宣言した模様で、(ザンビアの時と同様)これに対応する形で日本政府が手を差し伸べた形になると思われます。

今年のアフリカ南部は干ばつがひどい状況です。そんな中で、ザンビア、ナミビアそしてジンバブエだけでなく、いち小国のレソトにまで日本政府がちゃんと支援をするのは(金額はさておき)重要なことだと思います。そして、これを書いてて思ったのは、私が毎回このような記事を見るともやもやするのは、
①お金がどこから出ているかが不明瞭
②支援したお金・物資が(経費を除いて)きちんと支援した国の「 国民 」に渡っているか
の2点からなんだろうな、と気が付きました。

いち日本人としては、G7の一角としてこのような援助を確実にするべきだと思いますが、国民に更なる負担を強いてまでしてほしくはないです。

話を元に戻して、最後はモザンビークへの支援の話。

モザンビーク北部のCabo Delgado州で勢力を持つテロリスト集団に対応するために、日本政府が6隻の「patrol and rescue boats」(推測ですが、海上保安庁の巡視艇みたいなものかなと)とその他海上警備に必要な装置をモザンビーク政府に手渡した。(英文の意訳)

Mozambique: Japan hands over security equipment in Cabo Delgado – Watch
https://clubofmozambique.com/news/mozambique-japan-hands-over-security-equipment-in-cabo-delgado-watch-263473/

このイスラム系テロ集団は2017年より活動していて、放置しておくとモザンビークだけでなくその周辺国にまで影響を及ぼしてしまう事から、SADC(南部アフリカ開発共同体)として軍隊を派遣している現状です。

またモザンビークの首都マプト(Maputo)とCabo Delgadoまでの距離が遠いという点です。この多少のタイムラグがあり時に致命的になってしまいます。だとすれば現地に近い村や港に、即対応できる警察や警備などを置く必要がある。でも、人も装備も足りない。では日本として、と考えた時に人は無理だけど装備を出しましょう、といった図式かなと思います。人を派遣する、というと日本国内はうるさい人がいるし、人はモザンビーク国民を育成すれば可能でしょうし。

そりゃあ、日本だって、モザンビークの天然ガスプロジェクトにお金を投資しているんですからそれくらい協力しないと、おっと今日はここまでにしておきます。