6月30日は、南アフリカ共和国において、非公式の「不法移民の国外退去」の最終日でした。
同時に、南アに滞在する不法移民に対する抗議運動が全国で行われました。
残念ながら多少の暴動は起きてしまいましたが、おおむね平和的な抗議行動だったようだ、という地元報道が出ていたので、その点については評価できるのかなと思います(謎の上から目線)。

数年ぶりに起きた大規模なゼノフォビアですが、実に様々な国の人間が脱出していたのには驚きました。ナイジェリア、ジンバブエ、モザンビークはよくあるにしても、マラウィやエチオピア、ソマリアにケニアとくれば、びっくりするしかありません。あと、前回の時だったと思いますが南アのゼノなんとかに対抗するような形で、当該国の南ア資本の店が襲われたというのがありました。ただ今回は、ニュースをチェックしていた限り、そのような襲撃はなかったようです。

さて、数万人とも言われる不法移民(と多分合法移民)が出国したわけですが、ローカルの記事を見ても、今後どうなるのかという予想はしていない感じです。素人の私ですが、ご興味がございましたら、以下2つの予想までご覧ください。まあ、予想するまでもないと言われればそれまでではありますが(苦笑)。

1. 南ア国籍の人間の雇用数が少しだけ増える
 今回脱出した不法移民の中には、自営業(例えばSpaza shop)だけでなくて、レストランや清掃業などのサービス業で(不当に)安く雇われていた人たちも少なからずいた事が予想されるので、その安く雇われていたところに、南ア国民が入ることは可能だと思います。
 もちろん、彼ら国民がそれを望めば(=その条件を飲めるなら)、の話ですが。
 ただ、去年1年間で10万人以上の雇用が失われているので、それを埋めるまでには至らないでしょう。

南アでは昨年3月からの1年間で、121,000人の雇用が失われた

https://businesstech.co.za/news/business/865026/south-africa-bleeds-121000-jobs/

2. 経済はほんの少しだけ停滞しそう
 南アの発表によると、インフォーマルセクターのGDPへの貢献は5%程度だったと記憶しています(IMFとかだともっと高め)。とはいえ、定性的に見て、Spaza shopが閉じた結果として、近隣住民がものを買いにくくなり(タクシーを利用するにもお金がかかる)消費は落ち込みます。そもそも論を言えば、今回の抗議活動をしていた人たちは大半が無職でしょうし、消費行動は今後もほとんど変わらないと推測されます。ただ、不法移民たちが回していた経済が止まるわけなので、少しは負の影響が出そうです。

というわけで、今回はこのあたりで終わりにしたいと思います。

政府に不満を持つ南ア国民のガス抜きに利用された、という点では、国外に逃れるしかなかった不法移民に同情はしますが、次はその非合法で得たお金で自分の母国を少しでも発展させてほしいですね。